1 アッパーをつくる

スニーカーのアッパー(甲部分)の材料となる表布と裏布を接着剤で貼り合わせます。次に、設計図に基づいてつくられた刃型で打ち抜いて、甲部分のパーツをつくります。基本的な縫い合わせ作業は職人が工業用ミシンで行います。

  • まずは、表布と裏布を接着剤で貼り合わせます。
  • 設計図に基づいて刃型で布を打ち抜いて、パーツをつくります。
  • パーツ同士をミシンで縫い合わせます。

平面のパーツを立体的に縫製する、熟練の職人による手仕事に注目!

2 ゴムをつくる

スニーカーの底がゴムの場合、ゴムの原料に硫黄などの薬品や顔料を混ぜて練ります。粘土のようにやわらかく練ったゴムを機械で板状に延ばし、使いやすい大きさに切り分けます。

ゴムには天然ゴムと合成ゴムがあります。

  • 1 原料のゴムに薬品と顔料を練り機で混ぜ合わせます。
  • 2 弾力と強度を出すため、混ぜ合わせたゴムに硫黄を混ぜます。
  • 3 やわらかくなったゴムを、ローラーで板状にのばします。
  • 4 のばしたゴムを用途に合わせて裁断します。

3 成型する

アッパーをアルミニウム製の靴型にかぶせ、形を整えてから中底を糊付けし、ゴム底を取り付けます。

  • アッパーをアルミニウムの靴型にかぶせます。
  • 中底を糊づけします。
  • 底がはがれないように機械でしっかり圧着します。

    底芯材を貼ってからゴム底を貼り、はがれないように機械でしっかりと圧着します。
  • 職人の手仕事の技が活かされています。

    飾りテープやマークを貼り付けます。

4 加熱・加圧して仕上げる

加硫缶と呼ばれる大きな窯に、成型した靴を入れます。原料ゴムに硫黄を加え圧力をかけて熱すること(加硫)でゴムの分子同士が結び付き、丈夫で弾力性のあるゴムとなります。加硫することにより接着が強力になるとともに形が安定します。

加硫缶の中はおよそ4気圧。110~130℃の熱を約1時間程加えます。

  • 成型後の靴を加硫缶に入れ、圧力と熱を加えます。
  • 熱された靴を加硫缶から取り出します。

完成!

5 検査して、出荷する

形の歪みや汚れがないか、底がしっかりと接着されているかなどを検査します。靴を箱に入れ、最後に箱ごと金属探知機にかけ、安全かどうかを確かめてから出荷します。

  • 歪みや汚れがないか、一つひとつチェックします。
  • 出荷します!

    検査をクリアした靴を紙に包んで箱に入れます。

機械で底付を行う製法もあります。(インジェクション製法)

靴型にアッパーをセットするだけで、底を取り付けることができる機械がゆっくりと回転しながら稼働しています。